今日のレッスン開始前、来てくださっている子どもたちの様子がいつもと少し違っていたので隣の部屋で聞き耳を立てているとどうやら大統領選の話をしているようでした。 子どもたちもニュースとかで聞いていて知っているんだなー、というぐらいにしか気にも留めていなかったので、部屋に入りいつもどおりに雰囲気を変えてレッスンを始めようとしました。 ところが、そうは行かない。ずっとトランプとクリントンの話が続きます。 そこまで気になっているならと話を聞いてみると、とても心配そうに「先生、ドイツに帰る?」と聞かれました。 とても驚きましたが、「きっと戦争になる。戦争になれば日本は一番危ない。」と。 5年生だけかと思ったら、3年生も同じくいろいろ話していました。 ですので、今日は寝る前にブログを書くことに決めました。
まず、子どもたちがここまで世界の出来事に興味を持っていること、真剣にいろいろ考えていること、お家でいろんな話をされていること、に感謝、素直に喜ばしいことだなあと思っています。 ですが不安の種からは悪いことしか育たないことを忘れないでおきましょう。 「怖い」と思っていてはいいことは起きない。「不安」はマイナスの感情、マイナスの考え、マイナスの行動しか生み出さない。 もちろん、「無視」することは良くないです。子供にしっかり事情を説明すべきだと思います。でも、そこは出来る限り「現実」にあることだけを説明してみましょう。とても難しいことですが、ネガティブな推測や憶測を含まずに、何が「真実」かは子どもたち自身に考えさせましょう。「真実」はきっと誰もわからない。だからこそひとりひとり自分自身で考えてみてほしい。 私は今日子供に次のことを話しました: 1.私はドイツに帰らない。 日本に戦争が起こったとして、ドイツが安全だとは限らない。 2.「きっと戦争になる」について: 世界中の何カ国かは今現在も戦争中、実際に長い目でみたら戦争がない国のほうが少ない。 戦争にならないとは断言できないけど、私は「ない」と思う。 可愛い子供や孫、きれいな奥さん、大きな家族がいる人がわざわざ簡単に世界を壊すとは思えない。 また、「戦争が起きるかも」と不安に思い込んでも何一つ良いことは起きないし誰の助けにもならないので前向きに考えること。 そして自分が「馬鹿な判断をする大人」ではなく「賢い選択ができる大人」になれるようにしっかりたくさんのことを学ぶこと(学校の勉強に限らず) 3.「あの人はトランプを応援しているから悪者」、と決めつけないこと。 「憎しみは憎しみ」しか生まない。指ささないでおこう。 大人にはもう少し細かく書かせてください: というのは、昨日、今日、たくさんの方に「国際関係のつながりが多いあなたはどう思っているのか聞きたい」と言われているからです。 まず、この選挙は1年前からすでに良い結果を出さないことはみんな分かっていたことだと思います。一連の戦いの多くが、芝居、嘘、ドラマ! こんなのが現実の政治というのは悲しいしかないと思っています。 そのゲームに付き合いながら一緒に盛り上げていたマスメディアとソーシャル・ネットワーク。Monopolyみたいと言えばあの素敵な大好きなボードゲームを「汚す」ことになるけど、本当に上手いゲームメーカーのシナリオみたいですね。 誰がこのゲームに勝ったってしんどい! トランプが勝った。ショックだったというか「嘘」と思いましたよ。 でも正直この感情はトランプが怖いとかではなくて、こんなにたくさんの人がトランプを応援していることに対してです。 でもね、これだけの人数がトランプを支持してることは事実です。 クリントンさんがギリギリ勝った場合でもトランプを応援している人が半分近くはいた。 その時の反クリントンデモを想像してみると恐ろしいです。 クリントンが大統領になった場合、片側ではさらに憎しみが増えたでしょう。逆に、今、「やばい!なんとかしないといけない」と心配している人たちや世界中で政治や人権についていろいろ考えだすようになった人たちはこれほど現れていなかったでしょう。 子どもたちが真剣に戦争などについて考える機会も、1つ少なかったかもしれません。 非常に紐が細い。なにがどうなるかは確かにわからない。 でも、確実に言えるのは今現在、様々な国籍の人がそれぞれの国でいろいろ考えて、心配して、どうしたら良いのかを探しています。 日本はややこしい国に挟まれているのも確かですが中国でも、韓国でも、本音では北朝鮮も、平和を望んでいる人のほうがきっと多いです。 最後になりますが、これは2001/9/11から常に思っていることです: 日本は世界の平和にあたって非常に大きな役割を持っていると思います。 これは今の政権がどうとか、広島とか長崎とかそういうのではなくて、日本人という人格、他宗教が隣同士でいられるところ、下手に口を挟まないところ。 「出て行く」勇気はまだ足りない気がしますがその為には良い教育を私も一緒に目指して、賢い選択と決断を取る人がこれから育つことに協力したいと思います。
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マギー先生滋賀県「湖族の里」と呼ばれている地域にたどり着いたドイツ人です。 カテゴリ
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9月 2024
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